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トヨタ・新型プリウスPHV試乗 走行インプレッション(2/5)

新型プリウスPHVの走行性能について、もう少し掘り下げることにする。

走行モードについて

プリウスPHVには3つの走行モードが用意されている。

トヨタ・プリウスPHV 運転席

トヨタ・プリウスPHV 運転席

ノーマルモード

EVモードで主たる走行を行い、場合によってHVなども織り交ぜながら最適な走行を行う。
通常の使用では十分すぎるパワーをもち、余程のことがない限りこれ以上の性能は必要ないと思われる。
実際試乗中もその他のモードを試しはするものの、結局はノーマルモードに落ち着く事が多かった。

エコドライブモード

アクセルに対するレスポンスや最大出力が制御される、空調も含めた使用電力抑制モード。
今回は短時間での試乗で、効果の程は不明だが、かなりストレスのかかる仕様である。
走行距離が倍になるほどの効果があればよいが、そのような事はないはずなので、存在価値がいまいちわからなかった。

パワーモード

モーターとエンジンを最大限に使用するモード。
今まで以上にアクセルレスポンスが鋭く、暴力的な加速を得られる。
このスピードはもう危険区域に入っているように思う。ブレーキやハンドリングの走行性能がそこまで高くない為、恐怖感を覚えてしまった。

チャージモード

3つと書いた走行モードの他にチャージモード時の動きが特徴的だったので記載しておく。
バッテリーの回復を優先的に行うモードで、おおよそ2㍑のガソリンを使用し、バッテリーをほぼ満タンに回復可能させることができる。
その間の走りは主にエンジンに頼る設定になっていた。常に1800CCのエンジンが回転数を上下させて走らせてくれる。エンジン音も回転数の上がり方も美しいとは言い難く、電気のトルクが恋しくなってしまった。

トヨタ・プリウスPHV ドライブモードスイッチトヨタ・プリウスPHV ドライブモードスイッチ

トヨタ・プリウスPHV ドライブモードスイッチ

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ブレーキングについて

先代のプリウスからは別の次元で進化している。
回生ブレーキと物理ブレーキとの境目は感じられず、「普通」のブレーキングだった。
特にコントロールし易いわけでもなく至って「普通」。先述のパワーモードを搭載するのであれば、もう少し安心できる容量は欲しいところである。

ハンドリングについて

直進安定性能

センターは遊びが多く、直進安定性は低いといえる。特に高速域での舵修正が多く、長距離では疲れてしまうかもしれない。ただ、やはりというか空力性能はずば抜けている為、速度を保持することは容易かった。
もっとも、クルーズコントロールを設定してしまえば、ドライバーの負担は関係なくなるのであるが。

コーナリング性能

ドイツ勢に2週遅れとは言い過ぎかもしれないが、全体的に挙動が重い。
回頭性も悪く、全てがもっさり始まる印象。さらにはアンダーステアの傾向が強く、連続コーナーではストレスが溜まる。
シートのホールド性も期待できないので、一生懸命コーナリング操作をしなければならなかった。

トヨタ・プリウスPHV 右サイド

トヨタ・プリウスPHV 右サイド

安全性について

試乗なので、トヨタセーフティセンスCについて試す事は当然できなかったものの、左右後方の接近車、追突警告、はみ出し警告については遅延なく行ってくれた。
最も大事な視認性はAピラーが死角になることがあるにはあったが、気になる程ではなかった。
後方視界についても、先代からいくぶんか改善し、走行中、バック時などに気になることはなかった。

トヨタ・プリウスPHV ステアリング

トヨタ・プリウスPHV ステアリング

走行インプレッションまとめ

PHVという現在の先端技術を投入し302万円という挑戦的なプライスを掲げていることは大いに評価できるものの、車としての基本性能は高くはない。
たしかに日本の道は整備され、まっすぐ走れる道が多いことは事実であり、そのような道を走る限りは高級車顔負けの快適な車であった。
ただし、ワインディングロードではせっかくのパワーを活かしきれずに、苦しい走行になってしまった。

トヨタ・プリウスPHV 試乗車

トヨタ・プリウスPHV 試乗車

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べす認定ライター

投稿者プロフィール

30代 男性 大阪府在住

車大好きです。30歳にして13台の車をのってきました。

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