トヨタ・新型カローラスポーツ試乗レビュー どこか迷走も感じる近年のカローラ(5/6)

クラウンの試乗レビューでも触れましたが、トヨタの有名なスローガン「80点+α主義」を最初に掲げたクルマこそカローラで、その真意は「80点取れればいい」ではなく、本来そのクルマの用途では必要ない要求に対しても最低80点は取れる総合性能の高いクルマを作るというものですが、すべての基本性能がバランスよく高いことで、コンポーネンツの汎用性も高くなり、+αをどこに振るかで、セダン、ワゴン、クーペと1車種で様々なバリエーションに展開する事が可能になり、一時はミニバンタイプのトールワゴンまで展開したトヨタ。

中でも有名なのが今でもカリスマ的人気を誇るスポーツモデルの「レビン」で、アンダーパワーながらも基本性能のバランスの高さから、伝説にまでなっている軽快なハンドリングをもたらす事になりました。

トヨタ レビン

トヨタ レビン

カローラスポーツはこの「レビン」の系譜にあたるモデルになるでしょう。
今まさにこの原稿を書いてるさなかに、広州国際モーターショーにて新型カローラセダンの発表がありました。2019年春にアメリカ、欧州で先行発売し、日本国内での使用環境に最適化したセダン、ステーションワゴンの国内モデルを2019年内に発売とのことだそうです。

ただ、「石頭で意固地なクラシックカー好き」の筆者の戯言かもしれませんが、2000年代初頭120系カローラへのモデルチェンジの際「変わらなきゃ」というコピーを盛んに喧伝していた時期がありました。
しかし、人間とはつくづく身勝手なもので、いざカローラが変化を受け入れていくうちに、昔のカローラの凡庸さが恋しくなってきたという話を耳にすることも少なからずあります。

トヨタ・新型カローラスポーツ ハイブリッドGZ 右斜め後ろから

トヨタ・新型カローラスポーツ ハイブリッドGZ 右斜め後ろから

特に、カローラスポーツでいい意味でも悪い意味でも一番のトピックになっているのが、ルミオン以来の3ナンバーワイドボディでしょう。
海外モデルでは既にワイドボディー化が進んでもなお国内モデルのみは日本の使用環境に合わせて5ナンバーボディを死守し、全長に至っては2012年のモデルチェンジでダウンサイジングを敢行するなど、気が付けば国産小型4ドアセダンの最後の牙城になっていました。

一時はクラウン同様、ユーザーが高齢化しカローラといえば「お爺ちゃんのクルマ」というイメージがつきまとう事になり、2000年以降はユーザーの若返りを図るべく、特にデザインに至ってはモデルチェンジのたびに先鋭的な物となり、今回は「若いユーザー向け」と銘打ってカローラスポーツの登場となったのですが、当の若いクルマ好きからは興味を持つどころか、「どこに向けて売ろうとしているのかわからない」という意見を耳にすることがあります。

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そもそもカローラは中庸、凡庸にこそ価値があり、どんな用途にもソツなく使え、無理に尖った事をしなくても、「なんでもいいから、とりあえずクルマが欲しい」というユーザーの要望に確実に応えることが出来、時にはその中庸さに思わぬ使い方を見出すマニアもいたものです。

カローラに限らず、若い人がクルマを買わなくなったのは、嗜好の変化や多様化といったものではなく、所得の低下や固定費、維持費の高騰など若い人にはクルマが買える環境ではなくなった事に尽きるのではないかと思います。

「若者の自動車離れ」という言葉を耳にするようになって久しいですが、いい加減クルマが売れなくなった理由を若者やクルマの責任にするをやめ、若い人でもクルマが買える環境ではなくなった事を認め、日本の経済界が若い人の環境を改善する努力をするべきでしょう。

その現実から目をそらし、カローラの中庸さを悪しき様に扱い、本来カローラの美点であるはずだった中庸さを否定し、時に奇をてらいすぎたとさえ感じる「変化」を強要したことで、本来カローラを必要としていた人のニーズからかけ離れた物になってしまうということほど、カローラとユーザーにとって不幸なすれ違いは他にありません。

その意味では豊田章男社長の「日本の自動車関連の税金が諸外国に対して高すぎる」と訴えたのは、大いに意義のある事だと思います。

トヨタ・新型カローラスポーツ ハイブリッドGZ

トヨタ・新型カローラスポーツ ハイブリッドGZ 試乗車

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天上院 聖璃華認定ライター

投稿者プロフィール

40代 男性

愛車は1973年型トヨタセリカLB2000GTと1969年型スバル360スーパーDXを所有する無類の旧車マニア。

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