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ルノー・新型トゥインゴ試乗 コンパクトカーの変遷を辿る(3/7)

90年代末、FF全盛の中で突如現れたスマート

90年代、もはや駆動方式にRRを用いる乗用車はポルシェ911やアルピーヌA610などの一部スポーツカーに限られていました。そんな中で突然彗星のように出現したのが、RRレイアウトを採用したマイクロカーのMCCスマートでした。

1997年にデビューしたこの超小型車は、ダイムラー・ベンツ社と時計メーカーのスウォッチの提携(のちにスウォッチ社は撤退し、ダイムラーの1社企画となります)により誕生しました。
都市部で用いるふたり乗りのミニマムトランスポータートして企画されたスマートは、全長2560mm×全幅1515mm×全高1550mmという限られたサイズの中で、快適性と高い安全性を得るために、時代に逆行するかのようにRRを採用したのです。

MCCスマート

MCCスマート(1997年)

衝突安全性確保のためにRRを採用

しかし、これはダイムラーベンツ社の技術陣が熟考に熟考を重ねた上での決断でした。
彼らが実現しようとした安全性とは、「衝突事故の発生時には同社のフラッグシップであるメルセデスベンツSクラスと同等の生存性を確保するもの」という驚くべきものでした。

当時、同社のフラッグシップだったSクラス(W140型)は、全長5120mm×全幅1885mm×全高1490mmという堂々とした体躯。これと全長3m足らずのスマートがブツかって同じだけの生存性を確保すると言うのですから、並大抵のことではありません。ところが、スマートは重量物であるエンジンを後部に配置し、車体前面をすべてクラッシャブルゾーンとすることでこの難問を解決したのです。

実際にスマート・フォーツーはユーロNCAP(欧州新車アセスメントプログラム)の衝突安全テストでは、5段階評価中4という高評価を得ています。公開されている大型車とのオフセットクラッシュテストの映像でも、キャビンは強固なセル構造で守られ、衝突後でも乗員の生存空間は充分に確保されており、ドアの開閉さえも可能でした。

smart fourtwo

smart fourtwo(2代目)

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将来のコンパクトカーRRが有望なのか?

このスマートの創意工夫は、21世紀のコンパクトカー作りにおいて、高い安全性という観点から示唆に富んでいるように思えます。
衝突事故時にいちばんの問題となるのが、じつはフロントに置かれた頑丈で重く、変形しづらいエンジンがキャビンに飛び込んでくることなのです。その結果、乗員はエンジンに押しつぶされて深刻なダメージを負い、ときには死に至るわけです。

一応、自動車メーカー各社は、衝突時にエンジンが地面に落下するような仕掛けを取り入れ、乗員への深刻な被害を防ごうとしていますが、そもそもフロントにエンジンがないRRならばそうした懸念もなくなるわけです。

しかも、RRは前方に邪魔なエンジンがないため視界が良好で、タイヤの切れ角が増すので小回りが利くと言うメリットがあります。さらに騒音と振動の源になっているエンジンがリアエンドに追いやることで、防音・防振材を大量に詰め込まなくとも静粛性を確保できるというメリットもあるのです。
これは軽量化にも繋がるわけでまさに一石二鳥です。

smart fourtwo

smart fourtwo(3代目)

技術の進化がRRを復活させた

また、初期のRRで問題になった高速安定性や旋回時の操縦性の問題も、タイヤやサスペンションのさらなる進化や、トラクションコントロールやABSなどの電子デバイスの登場により、現代なら充分にコントロールが可能となっているのです。
たしかにラゲッジスペースの容積はFFに劣るかも知れませんが、これもスペース効率に優れたハッチバックボディを採用することである程度は補うことができます。
つまり、実用車としてのRRが進化を止めてしまった40年前と現在とでは、クルマ作りの前提条件がまるで異なるわけです。

そのことを裏付けているのが、毎年各地で開催されているモーターショーの中にあります。
市販車としてのRRは、ポルシェとスマートくらいしかありませんが、各自動車メーカーが展示しているコンセプトカーの中には、スマートのフォロアーをいくらでも見つけることができます。

市販車に関しては慎重な各自動車メーカーですが、将来あるべきコンパクトカーの姿として、RRを検討しているのは紛れもない事実でしょう。

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山崎 龍

山崎 龍

投稿者プロフィール

1973年1月東京生まれ。
自動車専門誌の編集を経て、現在はフリーライター。

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