Warning: count(): Parameter must be an array or an object that implements Countable in /home/ffactory3/car-review.net/public_html/wp-includes/post-template.php on line 284

トヨタ・新型クラウンRS試乗レビュー ドライバーズカーとしては最高なのだが・・・(5/6)

かつて「いつかはクラウン」というキャッチコピーがあったように、トヨタ社内でもクラウンのヒエラルキーは別格なようで、一説にはトヨタのエンジニアにとってクラウンの開発に携わるというのは時に、センチュリーやレクサスの開発以上の重責を担う事を意味するという話もあります。

トヨタ・新型クラウン 試乗車

トヨタ・新型クラウン 試乗車

クラウンの開発責任者(所謂「主査」)になればトヨタの社史にも名を残すだけでなく、なにしろ現在国産車では最も長い歴史をもつブランドであり、トヨタの高級車としてだけでなく、トヨタの看板そのもののようなクルマでモデルチェンジのたびに自動車メディアだけでなくあらゆるマスメディアがその動向を注目するだけに、クラウンの開発責任者になるというのは社長と同じくらいトヨタの命運を背負う職務と言ってもいいかもしれません。

トヨタ・新型クラウンRS 内装 運転席

トヨタ・新型クラウンRS 内装 運転席

しかし、2000年代に入りユーザーの高齢化が問題になり、若い新規ユーザーを獲得しない事には既存ユーザーの寿命がそのままクラウンの寿命となってしまうという危機的状況に陥ります。

コンサバティブなクラウンらしさを失えばユーザーから不評を買う、しかしこのまま何も変わらなければ、クラウンの販売は先細ってしまうという苦悩の中、2003年全ての設計、コンセプトを刷新したS180型通称「ゼロクラウン」にモデルチェンジし、旧来のオーナーからの支持を保ちつつも若い年齢層のユーザーの獲得にも成功します。

その後は大胆なモデルチェンジを繰り返しつつ、先代型ではクラウンアスリートでピンクの塗装色の限定モデルを発表し「ピンクのクラウン」と話題を集めます。

先代のピンククラウン

先代のピンククラウン

今回のモデルチェンジでは自らレースやラリーに出るほどの運転好きの豊田章男社長肝いりで世界中のスポーツカーの聖地「ニュルブルクリンク北コース」でクラウンを試走させ足回りやエンジンをチューニングという異例の開発が話題となりました。
その点ではクラウンは最高のドライバーズカーに仕上がっていると言っても良いでしょう。

トヨタ・新型クラウンRS エンジンルーム

トヨタ・新型クラウンRS エンジンルーム

しかし、忘れてはならないのはクラウンは最高のドライバーズカーとして仕上がってもショーファーカー(お抱え運転手付き)として最高でなければ意味が無いのです。

ユーザーの若返りに成功したとはいっても、やはり日本を代表する高級セダン、要人や会社役員の送迎車やタクシー、ハイヤーなど自分はリアシートに座って運転は白手袋の運転手に任せるというクルマでもあるのです。

トヨタ・新型クラウンRS 内装 後席シート

トヨタ・新型クラウンRS 内装 後席シート

トヨタ車には「80点主義」という有名な言葉がありますが、これは「80点取れればそれでいい」という意味ではなく、「すべての項目において最低80点以上は取れる総合性能の高さを目指さなければいけない」という意味で正確には「80点+α主義(+αは付加価値)」と言い、「スポーツカーでも乗り心地や実用性で最低80点の評価は得られなければいけない」とか「ファミリーセダンでもスポーツドライビングで最低80点(もしくはさらにそれ以上)の評価が得られなければいけない」という意味です。

それゆえに長年トヨタ車は、凡庸でスポーツカーに乗ってもセダンに乗ってもトヨタ車は全部同じでつまらないと言われる所以にもなりました。

しかし、一方で気まぐれのように尖ったクルマを出してユーザーを驚かせることもします。この10年は特にクラウンで思い切った事をすることが多いのですが、今回のモデルチェンジでセミファストバックスタイルデザインになった事で「リアシートの快適性が犠牲になった」というのはクラウン60年の歴史の中でも大失態ではないでしょうか。

どんなに時代の要請に合わせた変化が求められても、クラウンの命とでもいうべき「リアシート」にだけは手をかけるべきではなかったと思います。

本来クラウンはドライバーズカーとしては「80点+α」以上の評価が得られるにとどめておくべきで、ドライバーズカーとして100点を目指したために、ショーファードリブンカーとしては80点+αでは本末転倒と言っても良いでしょう。

次の記事

Facebook コメント
あなたの愛車にとんでもない価値があるかも!

古い年式でも、走行距離が10万キロ以上のクルマであっても意外な値段で売れることがよくあります。今乗っているクルマにこの値段が付くのであれば、新型に乗り換えたいな…ってなるかもしれません。

是非一度、ネットで無料一括査定をしてみることをおすすめします。

大手を含む100社以上の車買取業者から、最大10社に無料一括査定依頼

あなたのクラウンを1万円でも高く売りたい方へ

ディーラーに下取りを出すと損します。あなたが今お乗りのクラウンを少しでも高く売るには、中古車一括査定サイトを利用するのがベスト。車両にもよりますが、平均するとディーラーの下取り額よりも数十万円高く売却することが可能です。

ディーラーよりもかなり高く売れる理由はカンタン。複数の中古車買取専門業者が競争するからです。こういった業者は10年以上乗った車でもバラしてパーツにして輸出したりして売るので、かなり古い車でも買取してもらえます。ディーラーだと逆に廃車費用を取られてしまいますが・・・。

新車の試乗や商談に行く前にまずは今乗っているお車の価値を把握しておくのも大切です。相場がわからないと相手(ディーラーの営業マン)のペースで商談が進んでしまいます。

そういった意味でも、次のお車を検討している方は、まず、今乗っている車を査定してもらいましょう。もちろん、以下に記した中古車一括査定サイトから申し込めば、査定は無料です。

査定の申込みは数分で完了します。今すぐお試しください。以下がおすすめの中古車一括査定サイトです。

ここでは6つ紹介しましたが、それぞれの一括査定サイトに参加している買取専門業者は異なるので、出来るだけ複数のサイトで査定申込みをしてみましょう。

状態の良い中古車をお探しの方へ

ネットで簡単に探せますよ。以下からどうぞ。

クラウンの自動車保険を見直し検討している方へ

以下の一括見積サイトがおすすめです。比較検討して一番安く条件の良い自動車保険を探しましょう!

事故車を売却するなら・・・
廃車を売却するなら・・・
ドライバー必携のクレジットカード・ETCカード
  • イオンカード(WAON一体型) がおススメです。入会金・年会費無料!ETCカードも発行・年会費無料、クレジットカードと同時に申し込めます。
  • ENEOSカード はドライバーズNo.1カードです。ガソリン1リットルあたり最大7円引き。最大3%還元。年1回の利用で年会費無料。初年度年会費は無料。24時間365日全国ロードサービス!
新車を購入検討している方へ

オートックワンの新車見積もりサイトは、希望しない訪問は一切ないので安心して利用できます。手続きは1分で完了、複数の車種の見積り依頼で徹底的に比較できます。

クラウンを自分でガラスコーティングしたい方へ

ピカピカレイン プレミアム という滑水性のガラスコーティング剤がおススメです。女性の方でも簡単に施工できますよ。

ネットでクラウンの車検予約したい方へ

車検一括見積がおすすめです。一番安く済む車検店舗を探しましょう!

スポンサーリンク

天上院 聖璃華認定ライター

投稿者プロフィール

40代 男性

愛車は1973年型トヨタセリカLB2000GTと1969年型スバル360スーパーDXを所有する無類の旧車マニア。

この著者の最新の記事

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

在宅ライター募集中!

クルマ好きの方からのご応募をお待ちしております。 詳細はこちらをどうぞ。

新しいレビュー記事

  1. ジープ・ラングラー
    ジープは厳密にはSUV(スポーツ多目的車)というより、CCV(クロスカントリー車)という方が相応しい…
  2. ジープ・ラングラー
    おそらくクルマに興味のない人にでも車名と外観が一致する数少ない一台ではないでしょうか。 ある一定の…
  3. ジープ・ラングラー
    前述の通り、ジープ・新型ラングラーアンリミテッドSportのエンジンはV型4気筒DOHCエコターボ1…
  4. ジープ・ラングラー
    さて、お楽しみの試乗ですが、ある意味このクルマもスポーツカーと同様、「極限の状況下で使われることが前…
  5. ジープ・ラングラー
    さて、ジープラングラーの内装は冒頭からこんな事を言うのもどうかとは思いますが、もしジープの購入を検討…
  6. ジープ・ラングラー
    今回、ご紹介するクルマは去る2018年11月にフルモデルチェンジしたクライスラーのSUVジープラング…
  7. トヨタ・新型カローラスポーツ
    おそらく、クラウンと並んでカローラもまた、トヨタ車の中で最も開発者が頭を悩ませる商品なのかもしれませ…
  8. トヨタ・新型カローラスポーツ
    クラウンの試乗レビューでも触れましたが、トヨタの有名なスローガン「80点+α主義」を最初に掲げたクル…
  9. トヨタ・新型カローラスポーツ
    トヨタがハイブリッド車プリウスを発売して早21年、当時は街中をプリウスで走ってるとまるでスーパーカー…
  10. トヨタ・新型カローラスポーツ
    さてお楽しみの試乗インプレッションですが、まずはEVモードを試してみようと思ったもののハイブリッド用…
ページ上部へ戻る