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マツダ・ロードスター試乗レビュー ライバビリティのためにダウンサイジングする勇気(4/6)

スポーツカーと言えばカタログを飾るスペックですが、ロードスターほどスペックを論じるのが無意味なスポーツカーは中々ないでしょう。
ND型ロードスターのスペックが公表されて、その数値に目を疑った人は筆者だけではないはずです。

3ナンバーモデルとなり排気量も2Lまで拡大することになった170馬力仕様のNC型ですら、当時でも既に十分アンダーパワーの小型スポーツカーに属するモデルでしたが、前述のとおり国内仕様の幌仕様は1.5Lスカイアクティブの131馬力のみ、国内仕様で唯一2Lがラインナップされる電動トップのRFですら158馬力に抑えられています。

マーケティング用語に「計画的陳腐化」という言葉があります。
工業製品ではモデルチェンジを繰り返すことで、デザインを旧態化させ、旧型よりスペックの向上を図り、付加機能を追加させることで、消費者の購買意欲を煽ることで新製品への買い替えを促すというマーケティング手法です。

自動車の場合はモデルチェンジのたびに高性能化、大型化したり、装備品を増やしたりというのが常ですが、時に過剰な陳腐化が従来ユーザーの求めるものとは違うものになってしまい、結果として従来のユーザーが買い替えるどころか離れてしまい、販売の低迷を招くという事例も散見されます。

マツダ・ロードスターSレザーパッケージ タイヤ

マツダ・ロードスターSレザーパッケージ タイヤ

動力性能が重視されるスポーツカーにおいて、モアパワー・モアスピードというのは計画的陳腐化に関係なく、エンジニアにもセールスマンにとっても抗いがたい誘惑でしょう。
今や2Lエンジンでで300馬力近いパワーを叩き出すことはそれほど困難な事ではありません。
しかし、ハイパワーを追求してニュルブルクリンクでラップタイムを叩き出すのがロードスターの有るべき姿なのでしょうか?
ハイパワーを受け止めるために、フルオートのハイテクデバイスの塊になってドライバーの意志でコントロールする余地のないクルマをロードスターのドライバーは求めているのでしょうか?

マツダ・ロードスターSレザーパッケージ 左サイド

マツダ・ロードスターSレザーパッケージ 左サイド

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ドライバビリティを堪能するためには時に過ぎたパワーは邪魔になる。それにいち早く気づき、ダウンサイジングを敢行したマツダの英断は称賛に値すると思います。
むしろ注目すべきは車体重量でしょう。最廉価モデルのSで990kg、一番重量のあるATモデルのi-Stop搭載モデルでも1060kg、NC型よりも100kgのもの軽量化を達成しています。

見た目では正直初代のNAと比べると随分ラグジュアリーすぎやしないかとすら思えるのですが、NA型に迫る車体重量と相まって無駄に数値的パワーを求めない事で、「人馬一体」というロードスターの理念を見事に貫き、頑固者の多いNA型ロードスターの愛好者をして「これはロードスター以外の何物でもない」と言わしめるだけのことは十分にあると思います。

原点回帰のためにボディサイズのダウンサイジングだけでなく、エンジンパワーの数値的スペックまでダウンサイジングした(1970年代の排ガス対策を除いて)というのはスポーツカーでは前例が無いのではないでしょうか。

むしろ、鍛造クランクシャフトや軽量フライホイールを採用し、低速からレブリミットの7500rpmまで気持ちよくレスポンスよく回り、なおかつ発進時のトルクを犠牲にしていないという、人馬一体のドライバビリティのためにチューニングされたエンジンというのは、スポーツカー=パワーという固定観念にとらわれている現在のスポーツカー市場においてある意味非常に贅沢な物かもしれません。

マツダ・ロードスター パンフレットより

マツダ・ロードスター パンフレットより

優れた軽量スポーツカーの条件に「エンジンにシャシーが勝ってる」というのがあります。
フロントダブルウィッシュボーンにマルチリンクリアサスペンション、エンジンをフロントアクスルから後ろに追いやった重量配分50:50のフロントミッドシップレイアウト、そして軽量で剛性の高いボディ、だれでも、安心して安全にスポーツドライビングが堪能できる、かつて初代が範としたロータスエランがそうでしたが、今やロードスターの側が「エンジンにシャシーが勝ってるスポーツカー」の範となっていると言っても良いでしょう。

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天上院 聖璃華認定ライター

投稿者プロフィール

40代 男性

愛車は1973年型トヨタセリカLB2000GTと1969年型スバル360スーパーDXを所有する無類の旧車マニア。

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